漢方薬研究講座ヤング会

昨晩は守口市役所にて日本薬局製剤研究会主催 漢方薬研究講座ヤング会講師をさせていただきました。テーマは『不眠』でしたが、主にノンレム睡眠の質の重要性についてお話ししました。
睡眠の質に関する研究では、ノンレム睡眠とレム睡眠を何回か繰り返して朝を迎えるとされており、睡眠の質と言う観点からは、一晩の間にどれだけノンレム睡眠の時間帯があるかが重要とされています。

これは、深い眠りであるノンレム睡眠の時にのみ成長ホルモンが分泌されるためですが、成長ホルモンと言うのは子供の成長以外にも心肺機能や腎機能、免疫力、骨密度や性機能などからお肌のハリなどにも深く関与しており、いくら長い時間寝ていてもノンレム睡眠の割合が少ないと成長ホルモンが十分に分泌されず、体の疲れが取れないだけでなく、長期化すると全身の健康状態に様々な問題が起こりかねません。

特に眠りに入ってから約90分後に訪れる「うつらうつら」から始まり、「スヤスヤ」「ぐっすり」「ぐったり」としたノンレム睡眠が最も重要で、この時に一晩で分泌される成長ホルモンの70%から80%が分泌されるそうです。

また、精神的なストレスや自律神経の乱れで、この最初のノンレム睡眠の質が悪くなると、それ以降の睡眠の質も乱れて深い眠りであるノンレム睡眠が減少し、半覚醒状態であるレム睡眠の時間帯が増えて、ちょっとした刺激で目が覚めたり、夢ばっかり見ていて、起きた後もすっきりしないばかりか、神経も過敏になってちょっとしたことでストレスに感じたりするようになって、そのことがさらなる睡眠リズムの乱れにつながりかねません。

ところで、一般の方にとってなかなか寝付けない場合は不眠であることを自覚しますが、ノンレム睡眠の時間が少ないにもかかわらず、すぐに寝れている人は本人に不眠と言う自覚はないことが多いです。
ただし、このような睡眠状態が続くことで、疲労感が取れない、不安神経症、鬱気味になるなどのほか、心臓が悪いわけでもないのにドキドキしやすくなる、発汗異常、血圧や血糖値が安定しないといった様々な症状が出てきます。
また、このような眠り方をしていると寝ている間に首筋などに余分な力が入ることで、起床時に首筋のコリを自覚する方が多いのも特徴です。

こういったケースでは、最初は何らかのストレスが原因で睡眠に問題が起きていても、それが長期化して睡眠の質が低下した状態が続くと、昼間に自分が感じる様々な不快な症状そのものがストレスになってさらに睡眠リズムが乱れたりもします。

病院の検査などで異常がないにもかかわらず、本人が苦しんでいるような状況では、まず睡眠状態を確認してぐっすり眠れていないようなら、昼間の症状に対応するよりも、ぐっすりと眠れるようにすることが先決で、ぐっすり眠れるようになれば昼間の様々な不快な症状もなくなることが多いです。