皮膚病は慢性になると完治までは時間がかかるものです。
治療中は良くなったり悪くなったりを繰り返しやすいため、途中で挫折し病院を転々とした結果、さらにこじれてしまう方が多いようです。

本日は頑張って掌蹠膿疱症を治療しているお客様が来店されました。

掌蹠膿疱症は原因がはっきりせず難治性で、手のひらや足の裏に強く症状を現す病気です。
見た目では水虫と間違えられることも多いです。

掌蹠膿疱症を発症し、一時期芸能活動を休止されていた芸能人の奈美悦子さんの話は知る人ぞ知るです。

30代後半 女性

初診
2009年6月13日
広告を見てご来店
2年前の6月頃より湿疹が出始める。
転職し、スーパーの品出しをやり始めてから。
立ち仕事でほこりの多い場所。
最初の頃は、手のひらに赤い小さなブツブツが点々と出ていたが、今は手のひらと足の裏・足のスネと、部分的に広がってきだしかゆみが強いため、かゆくてかゆくてしかたがない。
2軒皮膚科に通院したが、アレルギーだと診断されただけでいっこうに治らない。
半年前から通院は止めて、父が服用しているアレグラを服用してかゆみを抑えている。

「なんとか治してください!」というご相談でした。

問診
かくと出血→カサブタ→患部が黒ずむ
手のひらと足の裏はむくんだようになっていて所々水泡状になっている→かくと汁は出るが臭みはない
手のひらと足の裏は白っぽいが温かい
水分摂取量1日2リットル
小便1日5回
血圧94/75と低め
仕事の都合で寝る前に食事を摂る

悪化傾向
温まるとかゆくなる
6月から7月
夕方から夜間

ポイント
かくと出血し、温まるとかゆいので、血に熱があることがわかります。
血を潤して血の熱を冷ます皮膚の漢方薬A17日分(3,990円)
水分摂取量からすると排尿回数が少ないこと、患部が多く水を含んだようになっていることから、利尿作用のある皮膚の漢方薬B17日分(3,990円)をおすすめしました。

6月27日
手が赤くなってきてかゆいとのことで、むくんだ感じが減っていることから、余分な水分が排出され赤みが目立ってきたのだと判断。
足はかゆみがましになった
前回はおっしゃらなかったのだが、甲状腺機能亢進症があり治療はしていないとのこと。
小さな頃は目が小さかったが、小学生の頃から目が突出してきたそう。

この方は、根本に甲状腺機能亢進症をお持ちなので、甲状腺機能亢進症も平行して治していかなければいけません。
甲状腺機能亢進症の治療に漢方薬Aから漢方薬Aに近い漢方薬C15日分(4,515円)に替え、漢方薬Bからさらに利尿作用のある漢方薬D15日分(5,970円)に替えました。

7月15日
かゆみに変化はないが、気分が良い。
尿がたっぷりでた。
皮膚は水が抜けて、少し赤く硬くなってきた。

もう利尿は中止し、かゆみと甲状腺機能亢進症を中心にするため漢方薬Dから漢方薬E12日分(4,515円)に替え、漢方薬Cとの服用をおすすめしました。

7月27日
2、3日間排便多かったが、今日は普通。
かゆみが減ってきた
逆に赤みは増してきた
体調が良いので体毒が浮いてきていると判断

このままかゆみは減り、赤みが増しながら治療は続く。

8月24日
雨が続くとかゆく、かいて少し汁が出るが、雨の日以外は楽。
スネのかゆみも減った。
手のひらと足の裏の赤みが全体に広がり、その赤みも強くなってきたので、皮膚科でアレルギーと診断されていたそうだが、掌蹠膿疱症ではないかと思い始めるが、かゆみは訴えないのでこのまま継続することに。

9月7日
9月上旬にもかかわらず急に肌寒くなる。
この頃から一転して赤みが減り、足の裏が少しかゆくなりだす。

9月28日
患部は再び赤くなり、手足のほてりが強くなり始め、扇風機にあたらないと眠れなくなる。
手の水泡が増え、触れるとかゆくなる。

第1段階である表面の治療から第2段階の治療へ切り替えていく時期ではないかと考えました。
現在の症状から掌蹠膿疱症に非常に似た状態であると思いました。
漢方薬は病名で処方するわけではありませんので、強いほてりと水疱に対する漢方薬に切り替えることにしました。

漢方薬E21日分(3,980円)と、漢方薬F30日分(6,090円)に替えました。
それと皮膚再生促進にアミノ酸製剤51日分(8,190円)を足しました。

10月17日
今は赤みなくかゆみも少ないが、14日と15日の2日間はかゆみ・熱感がひどかったので病院へ診察に行き、掌蹠膿疱症と診断されたそう。
お医者さんに漢方薬を服用していることを告げ、服用の継続を許可してもらったことをご報告いただきましたた。
「自分でもそんな病気になると思っていなかったのでビックリした!」とおっしゃられ、「掌蹠膿疱症なら漢方薬も替わるのですか?」と質問されました。
「もうすでに掌蹠膿疱症の治療をしていますよ。」と説明し、掌蹠膿疱症が難治性であることを理解していただきました。この日、長期治療になることを心に深く決意するのであります。

この後、赤みとかゆみが日に日に減少

12月14日
見た目にほとんどわからなくなりました。

足の裏だけ蒸れると少しかゆいです。

2010.1月18日
赤みもかゆみもなし
熱感がなくなったので、漢方薬Eを熱を取る成分を弱めた漢方薬Gに変えました。

2月15日
3ヶ月前の状態がウソのように手のひら足の裏ともにきれくなっています。

遠回りしているようですが、これが慢性湿疹、難知性の治療なのです。
ステロイド剤をしようせずに治療していくと、どんどん違う新たな面があぶり出てきます。
これに耐えられるだけの精神力とお互いの信頼感が大切だと感じます。

今現在当店で治療中のみなさん「がんばりましょう!」